2021.09.15
便秘はどうしたら治る?原因と解消法を徹底解説!
便秘の悩みはなかなか人に相談しにくいものですよね。症状の種類や重さなどは違えど、同じように便秘に悩んでいる方は多くいます。便秘と言ってもその症状は様々で、原因や解消法も種類によって異なります。今回は便秘を種類ごとに分け、その原因と解消法についてご紹介します。
便秘とは?
便秘とは、便が出ないことだけを指すのではありません。便秘には、硬い便が出る、便が少量である、便が出ても残便感が残る、などの症状もあります。便が出なかった場合すぐに便秘と決めつけるのも良くありません。
便秘には、どこからが便秘なのかというはっきりとした基準がありません。もし毎日便通があったとしても、その量がごくわずかであるのならば便秘であると言えるでしょうし、毎日便通が無かったとしても、不快感もなく体調も良好なのであれば便秘と言い切ることはできません。便秘の基準は人それぞれだからこそ難しい問題なのです。他人と比較して便秘かどうか判断するのではなく、自分自身の症状と向き合い便秘の種類や原因について理解することが大切です。
便秘が原因で起こる症状は?
便秘になると腸内でガスが発生します。その結果、便秘の際に腹部のハリを感じる方が多くなります。また、ガスの発生に伴って腹痛が生じる場合もあります。
そのほかには食欲不振や吐き気が起こる症状もあり、それが原因となり便秘を繰り返すという悪循環にはまる可能性もあります。
肌にニキビなどの吹き出物が出やすくなりハリツヤも失われてしまうという症状もあります。
便秘によって様々な症状が全身に現れるため、気分が落ち着かなかったり頭痛やめまいを起こす方もいます。腸の運動がうまくいかなくなるだけで便秘だけでなくこれだけの影響がでる可能性があるのです。
便秘の種類と原因
便秘には、便をうまく作ることができず、排便の仕組みが適切に回らずに起こる「機能性便秘」と、腸が病気になることで起こる「器質性便秘」があります。
機能性便秘は、一過性である「急性便秘」、日常的に便秘が続く「慢性便秘」、薬の副作用によって起こる「医原性便秘」の3つに分けられます。
今回は、自分で改善できる可能性のある「慢性便秘」の中から3種類の便秘についてご紹介します。
弛緩性便秘
弛緩性便秘は出産を経験した女性や高齢者、寝たきりの方に多く見られます。大腸の動きが弱くなることや、筋力が低下し、便を押し出す力が弱くなることで起こる便秘です。大腸そのものの運動能力が低下することで便が大腸に長時間留まってしまいます。そのため便の水分が吸収され、硬い便になるというのが特徴です。弛緩性便秘が起きてしまう原因として主に運動不足、水分不足、過度なダイエットなどが挙げられます。
痙攣性便秘
痙攣性便秘は小さくて硬い塊のような便が出たり、便秘と下痢を繰り返したりするのが特徴です。また便が出た場合でも少量のみであったり、残便感がありスッキリしないなどの症状もあります。
原因は精神的ストレスや環境の変化による生活リズムの乱れなどが挙げられます。ストレスにより自律神経の乱れが生じると、腸の運動が正常に行われなくなってしまいます。また、精神的ストレス以外には下剤の乱用も痙攣性便秘を引き起こす原因の一つになります。
直腸性便秘
直腸性便秘は、便意を我慢することが原因で起こる便秘です。「便意を感じても我慢する」という行動が何度も繰り返されると、だんだんと感覚が麻痺してきます。その結果、便が直腸まで運ばれてきても脳に便意が伝わらなくなり、直腸に便が停滞することにつながるのです。停滞した便は水分が吸収され固く蓋のようになり、便秘をより悪化させる可能性もあります。直腸性便秘は、高齢者や寝たきりの方や、便意を我慢する習慣がある方に多くみられます。
便秘の解消法
便秘を解消するには便秘の種類や原因を理解した上で、食事面や精神面など多方面からのアプローチが必要になります。ここでは普段の生活の中で実行できる便秘の解消法をご紹介します。
食事面
まず、食事面についてですが、食事は3食しっかり食べることが大切です。朝食は「時間がない」「食欲がない」などの理由から食べない方が多い傾向にあります。しかし朝食は便秘の解消にとって特に重要な存在です。朝食を食べることによって腸を刺激し、排便のスイッチを押してくれます。3食しっかりと食べ、適度な量の食事を心がけましょう。一度の食事量が少なすぎても便秘の原因になってしまいます。
便秘の解消に役立つ栄養素は、食物繊維です。食物繊維は腸で吸収されず、そのまま便となるという性質があります。それに対し、肉などはほとんどが腸で吸収されてしまいます。肉などばかりを多く食べていると便の量が足りなくなってしまいます。そこで食物繊維を積極的に摂取することで便の量を増やし排便をスムーズにしてくれます。
食物繊維を多く含む食材は、ごぼう、きのこ類、こんにゃく、果物、海藻などがあります。食物繊維の他に便秘の解消に役立つ栄養素として、脂肪が挙げられます。脂肪を適度に摂取することで、便のスムーズな排出を促してくれます。
また、水分不足であると便が硬くなり、便秘の原因となります。普段あまり水を飲まない方、汗をかきやすい方は特に水分をとることを意識しましょう。
精神面
ストレスをためないことが便秘にとても効果的です。運動をしたり、趣味に没頭したりと、日頃からストレスを発散してため込まないようにしましょう。また、「恥ずかしい」「トイレに行きにくい雰囲気」などの理由で便意を我慢しないように注意してください。
運動することで血液循環が促され、腸が刺激されます。運動量は、自分の年齢や体力に適したものに設定し、定期的に行うことが理想です。腹筋を強くすることを意識しながら運動することで、便秘解消へのさらなる効果が期待できます。
マッサージ
腹部を優しくなでるようにマッサージすることも便秘解消に効果的です。おへその周りを「の」の字を書くようにマッサージしましょう。マッサージを行うタイミングは、入浴後や睡眠前などリラックスした状態で行うのが良いとされています。
また、冷えも便秘の大敵です。冬は日常的に厚着をしたりカイロを貼ったりしますが、夏でも冷房が効いた部屋に長時間滞在したり、冷たい食べ物や飲み物を口にする機会が多いため腹部の冷えにつながりやすくなります。夏は特にそういった冷えに気づきにくくなるため意識して冷え対策をするようにしましょう。
トイレに行く習慣
便意がなくても、毎日決まった時間にトイレに行く習慣をつけるようにしましょう。直腸性便秘の場合は便意を感じにくいという症状があるため、そういった方は特にトイレに行く習慣をつけることが大切です。朝食の後は腸の運動が活発になっているため、より効果的です。十分な量の朝食をとるようにしましょう。
まとめ
どこからが便秘なのかはっきりとした基準はなく、便秘に対する意識も人によって異なります。便秘が原因となって全身に不調が現れてしまうケースが多いからこそ、日頃から便秘にならないために予防する必要があります。規則正しい生活、適度な運動や水分補給など、普段の生活から改善していくことを心がけて、便秘に悩まされない健康的な生活を送れるようにしましょう。
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