ホットフラッシュについて徹底解説！50代女性が悩まされる更年期って何？

そもそも更年期ってどんな症状？

更年期の症状でありがちなのは、「ちょっとしたことでカッとなってしまう」「肩こりや腰痛がひどくなってきた」といった症状です。しかし人によって現れる症状が異なるので、「この症状があるのはおかしいことなの？」と心配になってしまうかも。
そこでここでは、更年期の症状を説明していきましょう。

更年期とは、閉経を迎える前後の45～55歳の約10年間に起こる体の変化のこと。閉経すると女性ホルモンの「エストロゲン」が減少します。
女性に必要なホルモンのエストロゲンが急激に少なくなることで、身体にさまざまな変化が起こります。

症状はホルモンの乱れから起こるので、基本的に自分の意志で抑えることはできません。
症状の出現頻度や重さは個人差がありますが、その中でも日常生活に支障をきたすものは「更年期障害」と呼ばれています。

更年期の代表的な症状は肩こり・疲れやすさ・頭痛・ほてり・のぼせ・不眠・うつ症状など。
「単に体調不良かと思って受診したら更年期と診断されてびっくり」「ママ友に相談したら更年期の症状ってことが分かった！」という人も多いようですよ。

ホットフラッシュってどんな症状？

頭痛や肩こりなどは馴染みがあるワードですが、その中でも「ホットフラッシュ」はあまり聞きなれないですよね。
ホットフラッシュとは、上半身ののぼせ・ほてり・発汗などの症状を総称したワード。
自分に意思に関係なく急に顔が熱くなったり、汗が止まらなくなるといった症状が起こってしまいます。
ホットフラッシュは自律神経の調節が思うようにいかず、血管の収縮・拡張のコントロールができなくなることが原因とされています。

しかし更年期＝ホットフラッシュと考えていると、隠れている病気に気づかない可能性があります。例えばホットフラッシュの症状に加えて動機や息切れ、手足のしびれなどがある場合、高血圧の可能性も視野に入ってきます。
またイライラや体重減少などが重なってくると「甲状腺機能亢進症」の可能性も…。

更年期障害だけでなく、さまざまな病気が隠れている場合があるので、「これは更年期のホットフラッシュかな？」と不安に思ったらまずは、婦人科を受診することを頭に入れておいてくださいね。

更年期障害のファースト治療は？

更年期の治療法としてよく使われているのは、HRTと呼ばれるホルモン補充療法と、漢方薬による投薬治療の2つ。

ホルモン補充療法は、更年期障害の根本を解決することを目的とした投薬治療です。ホットフラッシュの改善はもちろん、閉経後骨粗しょう症の予防と治療や、自律神経の不調の改善などを手助けしてくれます。

またホルモン補充療法に加えて、場合によっては抗うつ薬や抗不安薬を一緒に使うことも。一人ひとりの症状に合わせて処方されるので、毎日忘れずに投薬を続けていくことがホットフラッシュ改善への第一歩になります。

漢方薬の治療は、ホルモン補充療法が使用できない患者さんに対して使用されるケースがあります。
ホットフラッシュ以外に多くの更年期症状が見受けられた場合に用いられる処方です。どちらの治療方法が自分に合うのか、続けやすいのかなどは担当医と話し合った上で決めていくと良さそうです。

また病院によってはホルモン補充療法に加えてプラセンタの注射を行っている場所もあります。
病院それぞれにも特色があるので、無理せず自身が続けられる治療の選択がカギとなってきますね。

更年期所障害って予防できるの？

今までは更年期障害の症状が出た後の話をしてきましたが、そもそも更年期障害は予防することができるのでしょうか？

結論から言いますと、予防ではなく緩和は可能です。緩和方法は大きく分けて4つあるので、できそうなものからチャレンジしてみてくださいね。

生活習慣の見直し

不規則な生活や人体に影響を及ぼすほど生活リズムは更年期障害の悪化につながります。
夜更かしの習慣がある人はベッドに入る時間を早めてみる、なかなか寝付けない人は睡眠誘発剤を処方してもらうなどの手段があります。
生活の基礎となる睡眠をしっかりと取るだけでも更年期障害の緩和にはなるので、できる範囲で始めてみてくださいね。

適度な運動

ウォーキングや水泳などの有酸素運動を生活に取り入れることで、呼吸が深くなり血液循環も向上します。
更年期障害では血液循環が悪くなっている状態なので、無理のない範囲で有酸素運動を取り入れるとホットフラッシュなどの症状が改善方向に向かいます。
特に就寝前に運動を取り入れるとGOOD。
寝る前に体へ適度な疲労を与えると寝つきもよくなるので一石二鳥ですよ。

ストレスの解消

女性の場合、子どもの受験や女性としての自信の喪失などがストレスに直結してくるケースがあります。
ストレスを感じるとストレスホルモンが分泌され、動機や息切れなどの症状が頻発し更年期障害を悪化させることに。
このストレスを解消するために「更年期障害かも」と感じたら、自分について今一度考える機会を設けてみてください。
仕事や働き方の見直し、趣味や没頭できるのものの発掘、夫婦関係の再構築など、行動は人それぞれ。
今の自分にとってストレスとなるもの取り除き、自分らしく生きることを優先的に考えてみてくださいね。

食事生活の改善

更年期障害の傾向として挙げられるのが、食生活の偏り。
好きなものばかり食べてしまう、新しい味覚を取り入れようとしないといった人が多く見受けられます。
そのため必要な栄養素が十分に摂れず、症状悪化につながりやすくなります。

もし食生活が偏っているな、と感じたら「大豆」を多く摂り入れてみましょう。
大豆に含まれている「イソフラボン」には、ホルモンのエストロゲンと同じ働きをする物質が含まれています。
骨量の増加やコレステロール値の上昇を抑える作用があるので、積極的に摂取すると◎
そのままの大豆ではなく納豆や豆腐、おからなどでも十分にイソフラボンが摂取できますよ。
またカリウムと一緒に大豆を摂取すると、骨粗しょう症の予防にも効果がありますよ。

まとめ

今回は、更年期障害の基本知識や治療法について紹介していきました。
更年期障害は、女性であればだれにでも起こりうる病気です。
少しでも身体に異変を感じたら早めに受診をして、症状を和らげる手段を取ってみてくださいね。