2020.10.21
アソコが臭う…これってもしかして性病?! デリケートゾーンの臭いの原因となる病原体とその対処法
「あれ、私のアソコ、なんだか臭い・・・?」
お風呂に入るときやお手洗いに行ったとき、自分のデリケートゾーンの臭いにぎょっとしてしまった経験はありませんか?
人にはなかなか相談しづらい内容だということもあって、1人で悩んでしまっている方も多いのではないでしょうか。
デリケートゾーンから悪臭がするとき、一体なにが起こっているのでしょうか?
その答えは、ただひとつ。
「何かが繁殖している」のです。
「え、もしかして性病ってこと…?」と不安になってしまうかもしれませんが、セックスによる性病が原因のものもあれば、全く違う原因のものもあります。
重要なのは「何が繁殖しているのか」ということ。
本日は、悪臭を発生させる主な原因生物たちと、その対処法についてご説明します。
アソコが臭う…一体なにが起こっているの?!
周りにはなかなか相談しづらいお悩み第1位、それは「デリケートゾーンの臭い」。
お風呂に入るときやトイレに入ったとき、自分のアソコから臭いがしていることに気づいて、焦ったことはありませんか?
大好きな彼から嫌われないためにも、やっぱり臭いのお悩みは解消しておきたいですよね。
そもそも、どうしてこんな臭いが発生してしまうのでしょうか?
なかには「もしかして何か悪い病気にかかっているのでは…?」と不安になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
デリケートゾーンから臭いが発生してしまう原因は、ほぼひとつ。
それは「何かが繁殖している」ということ。
もちろん、おりものや経血の臭いであったり、老廃物の酸化が原因であることもありますが、「あれ?」と思うような臭いは「何かが繁殖している」可能性が高いと言えます。
「臭いがする = 性病にかかっている」ということ?!
こういうと、「私、性病にかかってしまったの?!」と怯えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、いえいえ、必ずしもそういうわけではありません。
デリケートゾーンから臭いがするときは、次のような病原体が繁殖している可能性があります。
・細菌
・真菌(カビ)
・寄生虫
これらのうちのいずれかがアソコで繁殖していて、それによって臭いが発生しているのです。
そしてこれらの病原体の中には、「セックスによって感染するもの(つまり性感染症)」もあれば、
「セックスが原因ではないもの」もあります。
つまり、性感染症の可能性もあるが、そうではなくただの不衛生で病原体が繁殖してしまっている可能性もあるということ。
そして、こういった病原体による悪臭は、適切な対処をすれば解決することがほとんどです。
次の章からは、臭いを発生する病原体たちのくわしい種類についてご紹介します。
どのような病原体が潜んでいるのかによって、その対処法も異なってくるので、要チェックです!
前半では「セックスが原因ではないもの」を、
後半では「セックスによって感染するもの(性感染症)」を紹介します。
臭いのもととなる病原体(セックスが原因ではないもの)
①一般細菌
病原体の種類:細菌
まず挙げられるのが、最も一般的な「一般細菌」。つまり雑菌ということです。
膣にはさまざまな常在菌が存在していて、みんなが絶妙なバランスを保ちながら膣の健康を保っています。
善玉菌が優勢な状態なら、悪臭がすることはありません(少し酸っぱいような香りはします)。
しかし、悪玉菌が過剰に繁殖してしまうと、アミン臭と呼ばれる「魚臭いにおい」が発生すると言われています。
一般細菌が発生してしまう主な原因としては、次のようなことが挙げられます。
・不衛生
・石けんによる膣の洗いすぎ
・膣内環境の乱れ
・免疫力の低下(月経、風邪、睡眠不足など) 等
性感染症ではないので、必ずしも病院で診てもらう必要はありません。
デリケートゾーンを衛生的に保つように心がけましょう。
しかし、あまりにも一般細菌が繁殖してしまうと、膣が炎症を起こして「細菌性膣炎」になってしまう可能性もあるので、なかなか臭いがよくならない場合は婦人科で診てもらった方が良いかもしれません。
②カンジダ
病原体の種類:真菌
カンジダと言うと、「性病」というイメージがある方も多いかもしれませんが、実はセックスによってカンジダが移るということは稀。
カンジダは、もともと私たちの体の中にいる「真菌(カビ)」の一種です。
そんなカンジダがなんらかの理由で過剰に繁殖してしまうことで、臭いが発生します。
・不衛生
・石けんによる膣の洗いすぎ
・膣内環境の乱れ
・免疫力の低下(月経、風邪、睡眠不足など)
・抗生物質の使用 等
カンジダはもともと私たちの中に存在している真菌なので、必ずしも医者にかからなければいけないわけではありません。
膣を衛生的に保つことでカンジダの量が正常になり、臭いがしなくなってくることもあります。
しかし、過剰に増えてしまうと、膣が炎症を起こして強いかゆみやヒリヒリした痛みを感じる「カンジダ性膣炎」になってしまうこともあります。
自己判断で抗生物質などを塗ってしまうと、細菌だけが駆除されてカンジダが余計に繁殖してしまう原因にもなるので、臭いやかゆみが悪化している場合はお医者さんに相談するようにしましょう。
またカンジダは再発であれば処方箋なしでお薬を処方してもらうことができます。上記の原因で再発する方も多くいますので、普段から膣を清潔に保ち、規則正しい生活を心がけましょう。
臭いのもととなる病原体(セックスによって感染するもの)
続いては、セックスによって感染する病原体、つまり「性感染症」についてお話ししたいと思います。
性感染症の場合は、正しい対処をすれば必要以上に恐れるものではありませんが、放置してしまうと大切なパートナーに移してしまったり、体が蝕まれてさまざまな病気にかかってしまうこともあります。
そのため、性感染症が疑われる場合は必ず病院で検査を受けるようにしましょう。
①クラミジア
病原体の種類:細菌
クラミジアの正式名称は「クラミジア・トラコマチス」といいます。
細菌の一種で、とても感染者が多い性感染症のひとつです。
クラミジアに感染してしまう原因は以下の通りです。
・セックス
・オーラルセックス 等
※キスやアナルセックスで、喉や肛門に感染することもあります。
セックスをしてから約1~3週間の潜伏期間ののち、おりものの臭いがきつくなったり、おりものが増えたり、不正出血が起こったりします。
その一方で、クラミジアは無症状の人も多い感染症のひとつ。
クラミジアに感染したことに気づかないまま放置してしまうと、クラミジアが体の奥まで進んでいき、卵管や卵巣に炎症を起こしてしまうことがあります。
抗生物質を2~4週間服用することで治療することができますので、不妊症や赤ちゃんへの母子感染を防ぐためにも必ず治療する必要があります。
②淋菌
病原体の種類:細菌
クラミジアに続き、感染者がとても多いのが「淋菌」。
こちらも細菌の一種です。
淋菌に感染してしまう原因は、クラミジアと同じく下記の通りです。
・セックス
・オーラルセックス 等
※キスやアナルセックスで、喉や肛門に感染することもあります。
潜伏期間は2~7日とやや短めで、症状はクラミジアと同じく、アソコの臭いに違和感を感じたり、おりものが多くなったりします。
ただし、やはりこちらも無症状の方が多い性感染症のひとつなので注意が必要です。クラミジアと同じく、放置すると不妊症や赤ちゃんへの母子感染の可能性も出てきます。
抗生物質を約1~2週間服用するか、点滴を1回行うことで治療します。
③トリコモナス
病原体の種類:寄生虫
トリコモナスは、世界で一番流行っている性感染症。
これは、細菌でも真菌でもなく「原虫(寄生虫)」の一種です。
トリコモナスに感染する原因は以下の通り。
・セックス
・オーラルセックス
・他の人が使ったタオル、下着の使用
・温泉、プール、便器の使用 等
トリコモナスの感染経路は主にセックスですが、身に着けるものや接触するものから感染したり、水を好むため温泉やプールで感染することもあります。
トリコモナスに感染すると、おりものの臭いがきつくなったり、膣内に激しいかゆみを感じたり、ヒリヒリしたりします。
排尿時に沁みるような痛さを感じる方も多くいるようです。
潜伏期間は、5日~14日程度です。抗原虫薬を1~2週間服用することで治療できるので、放置しないことが大切です。
臭いの原因のほとんどは細菌だが、性感染症も疑うこと!
このように、アソコの臭いの原因となる病原体はたくさんいますが、見た目や臭いだけではどの病原体が原因となっているかは分かりません。
とはいえ、たいていの場合は一般細菌やカンジダなど、「セックスが原因ではない病原体」が原因となっていることがほとんどなので、アソコの臭いがくさいからといって過度に心配する必要はありません。
デリケートゾーンを清潔に保っていれば、臭いが気にならなくなることがほとんどでしょう。
しかし同時に、「性感染症を疑う」ことも非常に大切です。
臭い以外の症状(膣の炎症、おりものの泡立ち、かゆみ、灼熱感)がある場合や、清潔にしても臭いが無くならない場合は、性感染症を疑って検査を受けることが大切です。
性感染症は基本的に放置して自然治癒することはないので、早期発見できるよう定期的な検査を受けるようにしましょう。
臭いを防ぐためにできること
では結局、臭いの原因となる病原体の繁殖や感染を防ぐためにはどうしたらよいのでしょうか?
一般細菌・カンジダを防ぐためには
一般細菌やカンジダの繁殖を防ぐためには、まずはなによりもデリケートゾーンを衛生的に保つこと。毎日お風呂に入って、丁寧に洗い流すことが大切です。
ただし、石けんでの洗いすぎは常在菌バランスが崩れてしまう原因となるので、かならずデリケートゾーン用ソープを使って優しく洗うようにしましょう。
このとき、膣の中に指を入れて洗うのは腸内環境を乱してしまうので絶対にNGです。
また、外出時は抗菌成分が配合されたデリケートゾーン用ミストなどを定期的に使用することで清潔な状態を保つこともオススメです。
免疫力が下がると一般細菌やカンジダが過剰に繁殖してしまう原因となるため、ストレス、睡眠不足、栄養不足に気を付けましょう。
性感染症を防ぐためには
クラミジア、淋菌、トリコモナスなどの性感染症を防ぐためには、まずは必ずコンドームを使用することです。完全な防御策ではありませんが、感染リスクを下げることができます。
また、不特定多数の人とのセックスは必然的に性感染症に感染するリスクが増えますので、避けた方が良いでしょう。
行為後はできるだけ早めに流水で洗い流すということも、性感染症の感染を防ぐうえで役立ってくれる可能性があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
本日は「デリケートゾーンの臭いの原因となる病原体」についてお話しました。
あそこから臭いがするということは、「何かが繁殖している」という証拠。
しっかりと対策を行って、雑菌の繁殖や性感染症の感染予防に努めましょう。
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