2022.05.16
美肌菌を育てる菌活とは？【スキンフローラ】について解説
スキンフローラとは、もともと私たちの肌に存在している菌の集まりのことを指します。これらのバランスが崩れてしまうと、思いがけない肌トラブルの原因になります。
今や美肌には欠かせないといわれる「菌活」。乾燥や肌荒れが気になる季節もできるだけ肌が揺らがないよう、菌の力を味方につけておくことが大切です。スキンフローラについてより深く知り、菌活で美肌菌を増やして健康な肌を目指しましょう。
美肌をつくる「スキンフローラ」とは
スキンフローラとは、肌に常在している菌の集まりのことをいいます。どのような肌にも存在するスキンフローラですが、これらを整えることで肌のコンディションが向上するといわれています。
健康を左右する「腸内フローラ」による「腸活」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。実は、腸と同じように肌にも「菌」が存在しているのです。
化粧水をつけてヒリヒリしたり、チクチクしたりした経験はありませんか？もしかしたら、単に肌が荒れているだけでなく、スキンフローラのバランスが乱れ肌のバリア機能が低下し、刺激を受けやすくなっているのかもしれません。
「菌活」を習慣化することで、コンディションの良い美肌を手に入れましょう。
3つのスキンフローラ
スキンフローラはおよそ1,000種類の常在菌の集まりで形成されているといわれますが、それらは大きく「善玉菌（美肌菌）」「悪玉菌」「日和見菌」の3つに分類されます。
1.善玉菌（美肌菌）
善玉菌は美肌に欠かせない重要な常在菌で、代表的なものとして表皮ブドウ球菌があげられます。表皮ブドウ球菌は、肌を保護するグリセリンや、皮膚炎などを抑制する脂肪酸を生成します。
善玉菌は肌を健康にする働きがあるため、「美肌菌」とも呼ばれています。
2.悪玉菌
悪玉菌は肌荒れなどを引き起こす原因となる菌で、代表的なものとして黄色ブドウ球菌があげられます。
通常は作用することはありませんが、汗や皮脂などで肌がアルカリ性に傾いてくると増殖し、肌荒れを引き起こす原因になるといわれています。
3.日和見菌
日和見菌は皮膚常在菌の中で最も数が多いといわれる菌で、善玉菌にも悪玉菌にもなる菌です。代表的なものとしてアクネ菌があげられます。
通常は善玉菌のような働きをしていますが、毛穴が詰まってしまうと菌が過剰に増殖し、ニキビをはじめとした炎症を引き起こすといわれています。
スキンフローラで美肌を叶えるための5つのポイント
美肌をつくるには、スキンフローラのバランスをとることが重要。普段の生活に少し気をつけるだけで美肌菌を育てる「菌活」ができますので、ぜひ取り入れてみてください。
紫外線対策をする
紫外線は肌のバリア機能を低下させるといわれています。バリア機能が低下すると水分が失われやすくなり、肌がアルカリ性へと傾いてしまいがち。アルカリ性に傾くと悪玉菌や日和見菌が増殖し、スキンフローラのバランスが崩れてしまうのです。
外に出る際はしっかりと日焼け止めを塗り、紫外線対策をしましょう。日傘や帽子などでより万全にするのも効果的です。
保湿する
スキンフローラを整えるには、乾燥に注意する必要があります。乾燥した肌は皮脂の分泌が少ないため、アルカリ性に傾きやすくなるといわれています。アルカリ性に傾くと悪玉菌や日和見菌が増殖しやすくなるため、乾燥しないようにしっかりと保湿を行うことが大切です。
乾燥が気になる季節はこまめに保湿するなど、季節や環境に合わせたお手入れを意識すると良いでしょう。
洗浄しすぎない
日頃からメイクや汚れを丁寧に洗い流すことは大切ですが、クレンジングや洗顔は善玉菌も一緒に洗い流すとされているため、洗いすぎには注意が必要です。通常は数十分で善玉菌の量は元に戻りますが、落としすぎると戻らなくなることもあります。
ダブル洗顔不要の洗顔料を選んだり、肌への刺激が少ない洗顔料を使用してみたりするのも良いかもしれません。
腸内環境を整える
美肌というとスキンケアなどに目がいきがちですが、実は腸内環境も大きく関係しています。善玉菌のひとつであるビフィズス菌はビタミンB群を作り出すことが分かっており、そのビタミンB群はエネルギーや血液の生成に関わっているため、肌にとても重要な栄養素であるといえます。
ビフィズス菌が含まれるサプリメントや食品も多く出ているので、手にとってみるのも良いでしょう。
適度な運動
善玉菌は運動による発汗でグリセリンと脂肪酸を作り出します。そのため、適度な運動は善玉菌を増やすために欠かせません。
軽い筋トレやストレッチを行うことは、善玉菌を増やすためにもおすすめの方法です。
